高血圧治療薬を分類別に解説!利尿薬とは?

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利尿薬の中でも、高血圧症を治療する目的では主に「サイアザイド系利尿薬」が使用されます。

今回は利尿薬にはどのような種類があり、どのような特徴があるのか書きたいと思います。

利尿薬の作用の仕方

利尿薬は5種類あるのですが、作用の仕方がそれぞれ異なっていたり、複雑であるため、ここでは省略させて頂きます。
(健康を維持する上で必ずしも必要な知識ではないです。難解な健康維持に不必要な知識より、高血圧予防・改善のために知っておいてもらいたい事をこのブログでは書いていきたいと考えています。)

利尿薬の主な製品

利尿薬の主な製品は以下となります。
(※ 以降の表は全て2017年9月17日現在のものです。)

分類 一般名(※) 商品名(先発医薬品)
サイアザイド系利尿薬 トリクロルメチアジド フルイトラン
ヒドロクロロチアジド ヒドロクロロチアジド
サイアザイド系類似利尿薬 インダパミド ナトリックス
ループ利尿薬 フロセミド ラシックス
アゾセミド ダイアート
トラセミド ルプラック
 カリウム保持性利尿薬 スピロノラクトン アルダクトンA
トリアムテレン トリテレン
その他の利尿薬 アセタゾラミド ダイアモックス
イソソルビド イソバイド
メニレット
トルバプタン サムスカ

(※ 一般名とは、薬剤の主成分の名称となります。)

商品名には先発医薬品(ジェネリック医薬品ではない薬)の名称を記載していますが、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の場合は、多くが「一般名+剤型+含量+会社名(屋号など)」(剤型とは薬の形態のことです)となっています。

例えば、トリクロルメチアジド2mg「日医工」のような感じです。

ジェネリック医薬品の場合でも、名称が「一般名+剤型+含量+会社名(屋号など)」となっていないものがあったり、主要な利尿薬のみ記載しているため、ここに記載がない場合は「お薬検索[薬事典] – メディカルiタウン」でご自身の服用されている医薬品を検索されると、一般名や分類などが分かります。

次に、合剤について見てみます。
(※ 合剤とは2種類以上の薬剤が配合された薬剤のことです。)

分類 一般名 商品名 ジェネリック
ARB+利尿薬 ロサルタンカリウム・ヒドロクロロチアジド プレミネント ロサルヒド
カンデサルタン シレキセチル・ヒドロクロロチアジド エカード カデチア
バルサルタン・ヒドロクロロチアジド コディオ バルヒディオ
テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド ミコンビ テルチア
イルベサルタン・トリクロルメチアジド イルトラ ジェネリックなし
ARB+カルシウム拮抗薬+利尿薬 テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩・ヒドロクロロチアジド ミカトリオ ジェネリックなし

ARBについては「高血圧治療薬を分類別に解説!ARB・ACE阻害薬とは?」を、カルシウム拮抗薬については「高血圧治療薬を分類別に解説!カルシウム拮抗薬とは?」をご参照下さい。

ミカトリオ以外の商品には、各成分の配合量の違いで2種類の規格があります。

主要なもののみ記載しているため、ここに記載がない場合は「添付文書情報メニュー」をご参照下さい。

利尿薬の特徴

利尿薬の医薬品の価格である薬価は安価です。

夜間に睡眠を害さないために午前中に服用することが望ましいと言われています。

利尿薬が適した方

利尿薬は以下のような方などに使用されます。
(ここに記載されていない方でも使用されることはあります。)

  • 高齢者
  • レニンやアンジオテンシンが原因ではない高血圧の方
  • 慢性腎臓病や糖尿病を合併した高血圧患者
  • 食塩感受性が高い方
  • むくみなどの体液が過剰な高血圧

それぞれ、なぜそのような方に利尿薬が適しているのか解説します。

高齢者

80歳以上の高血圧を有する高齢者に対して、サイアザイド系類似利尿薬を使用することで、脳卒中30%脳卒中死亡39%総死亡21%減少させたと報告があります。
(※参考 N Engl J Med.2008;358:1887-98)

また、骨粗鬆症治療薬サイアザイド系類似利尿薬併用することで、骨粗鬆症治療薬単独で使用するよりも骨密度を改善したと言う報告もあります。
(※参考 NEPHROLOGY DIALYSIS TRANSPLANTATION (UK) 24 1472-1477, 2009)

さらに、サイアザイド系類似利尿薬80歳以上の患者様において、高血圧治療が認知症のリスクを低下させる可能性が示されています。
(※参考 降圧治療と認知機能を検討したサブスタディ:HYVET Cognitive Function  Assessment [HYVET-DOG];降圧治療群1687例、プラセボ群1649群)

サイアザイド系利尿薬にはこのような高齢者に対する大規模臨床試験での根拠があります。

レニン・アンジオテンシン系が原因ではない高血圧の方

レニン・アンジオテンシン系とは「高血圧の薬を分類別に解説!ARB・ACE阻害薬とは?」にあるレニンやアンジオテンシンが関連している一連の流れだと思って下さい。

この流れを理解して頂ければ分かると思いますが、レニン・アンジオテンシン系が原因であればACE阻害薬やARBを使用すべきです。

慢性腎臓病や糖尿病を合併した高血圧患者

糖尿病性腎症になぜ利尿薬が有効なのかについては、「高血圧治療薬のサイアザイド系利尿薬が適した方とは?」をご参照下さい。

「ADVACE」と言う大規模臨床試験では、2型糖尿病(過食、運動不足、ストレスなどの生活習慣の乱れにより発症する糖尿病で約90%の方が該当します)患者に対して、ACE阻害薬サイアザイド系類似利尿薬併用することで死亡率冠動脈イベント(狭心症や心筋梗塞など)を減少させたと言う報告があります。
(※参考 Lancet. 370: 829-40;2007)

通常、サイアザイド系利尿薬は糖尿病を悪化させる恐れがあり、死亡率や冠動脈イベントを悪化させると考えられていたため、この「ADVACE」は画期的な試験となりました。

食塩感受性が高い方

日本人は食事において食塩摂取量が多く、食塩感受性高血圧の方が多いです。
(食塩感受性高血圧については、「減塩の血圧を下げる効果には個人差がある!?」をご参照下さい。)

この食塩感受性高血圧に対して、利尿薬はナトリウムを尿として排泄させやすくするため、脳卒中発症を抑制する効果が認められています。
(「食塩とナトリウムの関係」については「ナトリウム表示は食塩量ではない!食塩相当量を換算する方法」 をご参照下さい。)

むくみなどの体液が過剰な方

利尿薬は、体内にある水分とナトリウムを尿として排出する薬なので、むくみ心不全などの体液が過剰な場合には効果的です。

サイアザイド系利尿薬について

何度も書きましたが、血圧を下げる目的としては、利尿薬の中でも特にサイアザイド系利尿薬が主に使用されます。

サイアザイド系利尿薬のメリット・デメリットは以下のようなものがあります。

〈メリット〉

  • 血圧を下げる効果が出やすい
  • 効果が緩やかに発現するため、低血圧を引き起こしにくい
  • 起立性低血圧が起こさない
  • 1日1回の服用で済む
  • 安価である
  • カルシウムの再吸収を促進し、鬆症に有効

〈デメリット〉

  • の腎機能障害(eGFRが30未満)では、腎機能をさらに悪化させることがある
    (eGFRとは、血液検査の血清クレアチニン値やシスタチンCから算出される腎機能の指標です。)
  • 尿酸値血糖値血清脂質値(LDL(悪玉コレステロール)やTG(中性脂肪))を増加させ、痛風発作糖尿病などを引き起こす可能性がある
  • 低カリウム血症(倦怠感、便秘、不整脈などの症状を伴う)が起こりやすい

β遮断薬にも血糖値脂質値を変動させる恐れがあるため、サイアザイド系利尿薬との併用は勧められていません。

心不全の治療に用いられるジギタリス製剤を使用している場合は、サイアザイド系利尿薬を使用することで低カリウム血症になりやすくなり、低カリウム血症ジギタリス中毒を引き起こしやすくなります。

グリチルリチンカンゾウを含有した医薬品や漢方薬を使用している場合は、低カリウム血症が現れやすくなります。

ループ利尿薬について

ループ利尿薬サイアザイド系利尿薬と比較して、利尿効果が強く、むくみなどを改善する作用は強いですが、血圧を下げる効果は弱いです。

〈メリット〉

  • 高度の腎機能障害では、最初に使用される
  • 強力な利尿効果がある

〈デメリット〉

  • 利尿効果が強く出すぎた場合は、脱水症状電解質異常(※1)や血栓塞栓症(※2)などを引き起こす恐れがある
    (※1 電解質異常とは、ナトリウムイオンやカリウムイオンなどの、陽イオンや陰イオンに電離する物質が、体内で過剰になったり逆に過少になったりした状態を言います。)
    (※2 血栓塞栓症とは、何らかの原因で血管内で血液が凝固し、血液の塊である血栓を形成し、血栓が血管を閉塞し、血流が低下した状態を言います。)
  • サイアザイド系利尿薬同様に、低カリウム血症が起こりやすい

カリウム保持性利尿薬について

その名の通り、血液中のカリウム値を増加させやすい利尿薬です。

〈メリット〉

  • 血清カリウム値を低下させない
  • 他の低カリウム血症がでやすい利尿剤と併用することで、低カリウム血症リスク軽減でき、利尿効果を高めることができる
  • 利尿効果や血圧低下作用、臓器保護作用を持つため、高血圧を伴う心不全や心筋梗塞に有効

〈デメリット〉

  • 高カリウム血症となるリスクがあるため、ARBACE阻害薬との併用は注意が必要。特に腎機能が低下している方は注意。
    (ARBやACE阻害薬によっても高カリウム血症を起こしやすくなります。腎機能障害ではカリウムを尿として排泄することが難しくなっており、カリウムが体内に蓄積しやすくなっています。)
  • 利尿作用、血圧を下げる作用は弱い

その他の利尿薬

ダイアモックス(アセタゾラミド)

高血圧症で使用されることはほとんどなく、以下のような目的などで使用される特殊な利尿剤です。

  • 緑内障の眼圧を下げる目的
  • てんかん(他のてんかん治療薬で効果不十分な場合に付加)
  • 肺気腫における呼吸性アシドーシス
    (※呼吸性アシドーシスとは、肺でのガス交換が十分にできなくなり、二酸化炭素が体外に排泄されず血液中に停滞し、血液が酸性に傾いた状態を指します。)
  • メニエール病
  • 睡眠時無呼吸症候群

イソバイド・メニレット(イソソルビド)

  • 脳内の圧力を下げる目的(脳腫瘍時など)
  • 緑内障
  • メニエール病

などで使用されます。

イソバイドはシロップで、メニレットはゼリータイプなのが特徴です。

サムスカ(トルバプタン)

水分のみを体外に排出し、電解質は排泄しないのが特徴です。

ループ利尿薬サイアザイド系利尿薬効果不十分な心不全や肝硬変での体液貯留に対して使用されます。

 

以上、「高血圧の薬を分類別に解説!利尿薬とは?」でした。

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